今年2020年は、ジャミール・ファミリーによる地域社会の支援活動開始より75周年にあたります。過去12か月間に、Community Jameelではいくつかの重要な成果と成功例が見られました。J-PAL共同創設者のノーベル経済学賞受賞、ジャミール-トヨタ奨学金の創設25周年、MITのJameel Clinic(ジャミール・クリニック)による抗生物質ハリシンの発見、そしてImperial College London(インペリアル・カレッジ・ロンドン)のJameel Institute(ジャミール研究所)による新型コロナウィルス(COVID-19)の拡散モデル化という画期的な研究は、世界への情報提供とそれに基づく政策立案を支援しました。

この重要な節目に、Community Jameelは新たな局面を迎え、いくつかの戦略的変更が11月末までに完全に実施される予定です。

  1. Bab Rizq JameelとArt Jameel、独立事業体に
    2003年からCommunity Jameel(コミュニティ・ジャミール)の一員として活動を行ってきたBab Rizq Jameel(バブ・リズク・ジャミール)とArt Jameel(アート・ジャミール)は、今後それぞれ独自の経営を行う独立事業体となります。両組織ともに大きく成長し、地域全体にプラスの変化を生み出す主要な推進力となりました。
  2. Community Jameel Saudi Arabiaの新たな焦点
    一つの事業体として運営され、独自の経営と資金調達を行うCommunity Jameel Saudi Arabia(コミュニティ・ジャミール・サウジアラビア)を通じて、ファミリーはサウジアラビアでの活動を拡大し、失業者、高齢者、病弱者、孤児、そして受刑者への援助など数十年にわたるコミュニティへの支援をさらに拡大し、ビジョン2030のアジェンダ達成に向けた社会の取り組みをサポートしています。
  3. Community Jameel:より良い未来のためのイノベーション
    Community Jameelは今後、科学や技術、学習を有効活用して、教育、医療、気候といった分野でのブレークスルーを達成し、それを必要としている人々に革新的なソリューションを提供することに注力していきます。

これらの新たな戦略的変更により、ジャミール・ファミリーは、故アブドゥル・ラティフ・ジャミールの功績を生かし、地域社会の支援という彼のビジョンを今後も継続して実現していくことが可能になります。

この新たな局面について、Bab Rizq JameelとCommunity Jameel創設者兼会長のモハメド・アブドゥル・ラティフ・ジャミール・KBEは、次のように述べています。

「今年、私たちの取り組みがもたらした影響の大きさは、亡き父が1945年にコミュニティ支援という一族の伝統を始めてから75年目という節目に重なり合うものです。父から受け継いだものを礎にして、私たちは一家の歴史における新たな挑戦の扉を開きます。世界がかつてないほど多くの社会的・経済的苦難に直面しているこの時に、Bab Rizq Jameel、Art Jameel、そしてCommunity Jameelが、その事業活動の重点分野においてさらに素晴らしい影響を与える存在となるのは間違いありません。」